ときわ丸 2等船室

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佐渡フェリーで船酔いしない秘訣【居住歴2年の筆者が解説】

船旅で訪れる世界遺産の島・佐渡とは?

佐渡 北沢浮遊選鉱場跡 正面

2024年7月に「佐渡島の金山」が世界文化遺産に登録され、再び注目を集める佐渡。

佐渡は新潟県本土の西部に浮かぶ離島で、船でアクセスします。

新潟港(新潟市)から両津港(佐渡市)まで約67.2kmとやや距離があり、「行ってみたいけれど船酔いが心配…」と二の足を踏んでいる方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、佐渡に2年間暮らした旅好きの筆者が、船酔いを避けて快適に船旅を楽しむための秘訣を徹底解説します。

この記事が、以下のように佐渡フェリー乗船時に不安を抱える皆さまの、船酔いを心配せずに佐渡観光を存分に楽しむお役に立てれば幸いです。

  • 佐渡までのフェリーで船酔いしないか心配
  • 佐渡までのフェリーって結構揺れるの?
  • 佐渡フェリーでの船酔い対策を知りたい

この記事について

  • 揺れ方や酔いやすさ、船酔い対策については、筆者の実体験にもとづく個人的な感想や対処方法を含んでいます。あらかじめご了承ください。
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佐渡までのアクセス方法

佐渡汽船 カーフェリーときわ丸

佐渡へ渡るには、「新潟ー両津間」または「直江津ー小木間」を運航するカーフェリー(フェリーとも呼ばれます)ジェットフォイルの船便を利用します。

特に、新潟県の県庁所在地・新潟市にある新潟港から出航する「新潟ー両津間」は、運行本数が多く、佐渡へ渡る際に最も一般的な航路です。

そのため今回は、「新潟ー両津間」を運航する便をおもに想定し、カーフェリーでの船酔い対策や、それぞれの船の違いを解説します。

佐渡汽船のジェットフォイル

カーフェリーとジェットフォイルでは、所要時間料金船内設備乗り心地などが異なるため、好みや体調にあわせて自分に合った船を選ぶのがポイントです。

天候が悪い日などはどちらの船も揺れることがありますが、揺れにくい時期や船を選んで対策すれば、船酔いのリスクや不安を軽減できます

以下ではまず、新潟港(佐渡汽船)までのアクセスや、カーフェリーとジェットフォイルの違いについて、一つずつ解説していきます。

かつて運航していた寺泊ー赤泊間の航路は、残念ながら2019年に廃止されました。

新潟駅から佐渡汽船までのアクセス

佐渡汽船行きの路線バス

新潟駅から新潟港(佐渡汽船)までは、路線バス・タクシー・徒歩でアクセスできます。

なかでも、リーズナブルかつ快適に移動できる路線バスがおすすめです。

新潟駅バスターミナル(万代口側)の17番線から「朱鷺メッセ・佐渡汽船線」に乗車すると、約17分(片道:大人260円 / 子ども130円)で「佐渡汽船」に到着します。

なお、始発フェリーに乗る場合(路線バスが運行していません)や荷物が多い場合は、タクシー(約10分)で便利に移動できます。

また、新潟駅から佐渡汽船までは徒歩(約30分)でも行けますが、佐渡観光に体力を温存しておきたい方は、路線バスやタクシーを利用するのがよいでしょう。

カーフェリーとジェットフォイルの違い

カーフェリーときわ丸 エントランスホール
ときわ丸のエントランスホール

船酔いが心配な方にとっては、移動時間や揺れやすさの違いを把握しておくことが大切です。

カーフェリーは車も乗せられる大型の船で、所要時間は長いものの、自動販売機や食堂など船内設備が充実しており、ゆったりと船旅を楽しめます。

一方、ジェットフォイルは乗船時間が短く、波に揺られる時間を最小限に抑えられるのが特徴です。

また、揺れやすさについては、一般的にジェットフォイルの方が揺れにくいとされています。

ただし、ジェットコースターが苦手な私個人の感覚では、波が高い日のジェットフォイルの”ふわっと身体が浮くような揺れ”の方が、かえって酔いやすいと感じます。

佐渡 ジェットフォイル

苦手な揺れ方や乗船時間の長さ、船内の過ごし方の好みは人それぞれなので、カーフェリーとジェットフォイルの特徴を比較して、自分に合った船を選んでみてください。

カーフェリージェットフォイル
所要時間・約2時間30分・約1時間7分
料金(片道/大人)・2等:2,890円
・1等:4,950円
・特等:7,230円
・スイートルーム:16,440円
・6,980円
おもな船内設備トイレ・自動販売機・食堂・展望ラウンジ・ゲームルーム・授乳室・キッズスペース・喫煙室 などトイレ・授乳席
揺れ方・波に合わせて縦横にゆっくり揺れる
・波が穏やかな日はあまり揺れない
・波が高い日はふわっと身体が縦に浮くように揺れる
・波が穏やかな日はほとんど揺れない
酔いやすさ・船特有の上下左右の揺れがあるが、横になれるなど対策が可能・一般的にカーフェリーよりも酔いにくいと言われている

揺れ方や酔いやすさは、筆者の個人的な感想を含んでいます。

佐渡汽船(新潟港)から両津港までのフェリー

ときわ丸 2等ジュウタン船室
ときわ丸 2等ジュウタン船室

新潟港(佐渡汽船)から両津港(佐渡)まで、船旅を楽しみながらリーズナブルに移動したい方には、カーフェリーがおすすめです。

カーフェリーは横になって移動できるため、船酔い対策もしやすい乗り物です。

この後の「船酔いの予防方法と対策【5選】」でも詳しく解説しますが、「揺れが強くなる前に寝る」というのも有効な船酔い対策だからです。

また、立ち上がると揺れを感じやすく、窓から外の風景を眺めると揺れを認識しやすいため、横になって過ごせるのはカーフェリーならではの船酔い予防策といえます。

佐渡汽船ときわ丸のデッキ
ときわ丸のデッキ

さらに、カーフェリーには外の空気を吸えるデッキや、冷たいドリンクを調達できる自動販売機など、気晴らしできる設備が整っているのも魅力です。

天候が良い日にはほとんど揺れを感じないこともありますが、特に冬は波が高い日が多く、天候によっては大きく揺れることがあります。

それでも、船内設備を活用して、カーフェリーならではの対策をとれば、船酔いの不安もぐっと軽減できますよ。

船酔いの予防方法と対策【5選】

カーフェリーから望む両津港

以下では、実際に乗船するならどんな対策方法があるのか、5つのポイントを一つひとつ詳しく解説していきます。

誰でも簡単に取り入れられる方法を紹介するので、「船酔いを避けて佐渡旅行を満喫したい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

波の高い時期に乗船しない

船酔い対策の基本は、そもそも波の高い時期を避けてフェリーに乗ることです。

雪が降ったり強い風が吹くことが多い冬季(12月~3月頃)は、海が荒れて揺れが強い日が増えます

また、新潟県は九州地方や太平洋側と比べて台風による影響は少ないですが、それでも台風が近づくと強風によって波が高くなりやすいです。

実際、佐渡汽船の就航率(2022年)は、年間平均と比べて冬季に悪天候による欠航が多くなっています。

カーフェリージェットフォイル
年間(1~12月)95%以上90%以上
冬季(12~3月)95%台70~90%台
参照:佐渡汽船公式ホームページ「佐渡汽船の運航状況!こうやって決まっています

そのため、波の高い日の乗船を避けて船酔いを防ぐには、春から秋頃にかけて(台風時期を避けて)旅行の日程を組むのがおすすめです。

佐渡汽船のホームページでは、直近1週間の就欠航予報「たびもんのみちしるべ」が公開されています。

「大丈夫そうだけど未定」や「かなり厳しい」予報の場合は、悪天候が予想されるため乗船を控えるなど、旅程を調整できる方は就欠航予報や運行状況も参考にしてみてください。

乗船前に酔い止め薬を飲む

酔い止め薬の写真

カーフェリーでの船酔い対策の定番は、乗船前に酔い止め薬を服用することです。

船は出航前から多少の揺れを感じるため、船酔いしやすい方はその揺れによる酔いも避けたいところですよね。

そのため、酔い止め薬は気分が悪くなってからではなく、乗船前に飲んでおくと安心です。

酔い止め使用時の注意点

  • 酔い止め薬を使用する場合は、用法・用量をよく確認して服用してください。
  • 酔い止め薬は各港の売店や船内では販売されていないため、あらかじめ用意しておきましょう

空腹と満腹を避ける

ブルーのお皿の写真

船酔い対策でよく挙げられるのが、「空腹」と「満腹」を避けることです。

空腹は船酔いを悪化させるといわれており、実際、私も空腹のまま乗船した際に最も気分が悪くなりやすいと感じています。

一方で、満腹時や揚げ物などの重たい食事をした後も、胃が刺激されて気持ち悪くなりやすくなります。

そのため、胃に負担の少ない消化の良い食事を腹八分目程度にとってから乗船するのがおすすめです。

また、特にカーフェリーは乗船時間が約2時間30分と長いため、小腹が空いたときに気軽に食べられる軽食を持参しておくと安心です。

ときわ丸 お菓子の自動販売機
ときわ丸 お菓子の自動販売機

船内にも売店やお菓子の自動販売機などがあり簡単な軽食は手に入りますが、品揃えは限られるため、自分が食べやすいものをあらかじめ用意しておくのが良いでしょう。

以下に、私が実際に乗船前の食事や船内に持参した軽食の例を挙げておきます。

お腹への負担が少ない食事や好みは人それぞれのため、一例として参考にしていただければ幸いです。

乗船前・持参におすすめの食べ物

  • おにぎり
  • うどん
  • バナナ
  • ゼリー飲料(inゼリーや朝バナナなど)
  • 栄養補助食品(ソイジョイやカロリーメイトなど)
  • おせんべい(音には気を付けて…)
  • グミ など

酔いにくい座席を選ぶ

ときわ丸の船内図
ときわ丸の船内図

船酔いを最小限に抑えるには、座席の位置選びも重要です。

船は中央の下層部分が一番揺れにくいといわれており、佐渡のカーフェリーでは低い階の座席を選ぶのがおすすめです。

「新潟ー両津間」を運行する佐渡汽船のカーフェリーは、ときわ丸とおけさ丸の2隻が運航しており、それぞれ5階建てと6階建てとなっています。

高い階ほど揺れのふり幅が大きくなるため、船酔い対策には低い階の座席を選ぶのが鉄則です。

佐渡汽船のカーフェリーは座席により等級が分かれており、一番リーズナブルな2等室と、その上の1等室では、船によってフロアが異なります。

2等室1等室
ときわ丸(5階建て)3階・4階4階・5階
おけさ丸(6階建て)3階・4階4階
各フェリー船室の階数(1・2等のみ)

そのため、船酔い対策を最優先にするなら、ときわ丸・おけさ丸ともに3階にある2等室を選ぶのが良いでしょう。

ときわ丸の2等船室
ときわ丸の2等船室
おけさ丸の2等船室
おけさ丸の2等船室

ちなみに、ジェットフォイル(2階建て)に乗る場合も、揺れを抑えたい方は1階席がおすすめです。

揺れが強くなる前に寝る

おけさ丸の2等船室

船の揺れに意識が向いていると酔いやすいため、出航後は早めに眠ってしまうのも船酔い予防策として有効です。

港に着岸しているときよりも、沖に出るにつれて波が高くなり、揺れも大きくなります。

その日の海上の状況にもよりますが、私の体感では、出航後と着岸前のそれぞれ30分ほどは揺れが比較的穏やかで、それ以外の時間帯は沖に近づくにつれて波が高くなる印象です。

そのため、沖に出るまでに眠ってしまえば揺れを感じることもなく、究極の船酔い対策といえます。

乗船後は多くの乗客がすぐ横になるため、周囲の雰囲気に合わせて寝る準備を整えれば大丈夫です。

おけさ丸の貸し毛布

船内では毛布の貸し出し(100円/枚・1等は各座席に備え付けあり)もあるため、より快適に眠りたい方は利用してみてください。

もちろん、自分のジャケットや持参したブランケットでもOKです(私は羽織を多めに持っていく派です)。

波の高い日に船酔いを乗り越えた方法【体験談】

出航前のおけさ丸

佐渡に2年間居住した私は、数ヶ月に1回のペースで「新潟ー両津間」のカーフェリーを利用していました。

やはり冬は海上が時化て波が高くなることが多く、1度だけ運航中ずっと大きく揺れ続けた便があり、気分が悪くトイレから離れられない人の列ができていたことがあります。

あくまでも冬の悪天候時の体験で、「波の高い時期に乗船しない」でご説明した時期をずらせば、ここまで揺れが強い日は少ないので安心してくださいね。

そんな中でも、私が実際に船酔いせずに乗り切った方法をご紹介します。

荒波の日に実践した船酔い予防策

  • 腹6~7分目で乗船
    個人的に普段から満腹よりも空腹の方が気持ち悪くなりやすいため、おにぎりとゼリー飲料で程よくお腹を満たしてから乗船する。
  • 乗船後から下船までひたすら横になる
    立ち上がると揺れを感じやすいため、乗船後すぐに2等ジュウタン席に横になり、トイレ(1回)以外は起き上がらない。
  • 横になったら目をつぶる
    窓を見ていると景色が動いて揺れを認識しやすいため、アイマスクをして外の景色を見ないようにする。眠れなくても、起き上がっているよりはマシ。
  • 音楽を聴いて気を紛らわす
    好きな音楽を聴いて揺れから意識をそらし、できればそのまま揺れが強くなる前に寝る。

この方法を徹底したため、荒波の日でも何とか船酔いせずに到着できました。

どうしても、絶対に船酔いしたくない!という方は、ぜひ参考にしてみてください。

2等船室の場所取り事情

  • 2等船室は個々に座席や区画が指定されているわけではなく、乗船した人から好きな場所を選べるシステムです。
  • 冬などの閑散期はそこまで心配いりませんが、特に夏のハイシーズンは非常に混雑し、寝る場所を確保できない可能性があります。
  • 好きな場所を確保するために、出航の30分前には改札前に行列ができます(改札は出航の15~20分前を目安に開始)。
  • 夏に2等切符で佐渡に渡る方は、早めに改札前で待機しておくと安心です。

フェリー内でのリフレッシュ方法

ときわ丸 イベントプラザ
ときわ丸 イベントプラザ

ここまでは、どちらかというと揺れが強い日に船酔いを避ける方法を中心にお伝えしましたが、天候の良い日はほとんど揺れを感じないこともあります。

なかには、「外の空気を吸って気晴らしをしながら船酔いを防ぎたい」という方や、「せっかく離島・佐渡へ渡るなら船旅を楽しみたい!」という方もいるかもしれません。

ここからは、揺れが落ち着いている日や、思ったよりも船酔いせず余裕のある方向けに、カーフェリー内でリフレッシュする方法をご紹介します。

船酔いが心配な方は無理せず、自分のペースで船旅を満喫して、より充実した佐渡旅行を楽しんでくださいね。

船上から眺める海の絶景に癒される

ときわ丸船内から眺める海

佐渡汽船のカーフェリーでは、船内の窓際の席やデッキから、日本海の雄大な景色を一望できます。

特に、沖へ出ると海水の透明度が高まり、コバルトブルーに輝く美しい海を楽しめます。

海上で潮風を感じながら遠くの自然を眺めていれば、美しい景色に見惚れて船酔いの不安も和らぎ、リフレッシュできること間違いなしです。

ときわ丸4階 テーブル席
ときわ丸4階のテーブル席

私のお気に入りは、「ときわ丸」の4階2等室の両脇にあるテーブル席です。

この席は、船内にいながら大きな窓から景色を眺められるため、暑い日でも寒い日でも快適に過ごせます。

ドリンクを飲んだり読書をしたり(余裕のある方は)と、ゆったりした時間を楽しめますよ。

また、「おけさ丸」にもイベントスペース脇やサイドデッキなど、外の景色を楽しめる椅子があります。

海面のきらめきを眺めながら、気分転換してみてはいかがでしょうか?

冷たいドリンクやアイスでひと息つく

ときわ丸 アイスの自動販売機
ときわ丸 アイスの自動販売機

佐渡汽船のカーフェリーで船酔いを防ぐには、船内の自動販売機や売店でドリンクやアイス、お菓子などを購入して、ひと息つくのもおすすめです。

揺れが穏やかな日には、船内を少し歩いて気晴らしにもなり、冷たい飲み物やアイスを少しずつ口にすれば気軽にリフレッシュできます。

特に夏場は、冷たいドリンクやアイスで火照った身体を冷やすことで、暑さによる船酔いの悪化を和らげてくれます。

ウミネコとのふれあいを楽しむ

フェリーのデッキで休憩するウミネコ

佐渡汽船カーフェリーのデッキでは、ウミネコが船と並んで飛ぶ姿を間近で眺められます。

風を感じながらウミネコを眺めるひとときは、船旅ならではの楽しみの一つです。

ときわ丸で販売されるかっぱえびせん

船内の売店では「かっぱえびせん」が販売されており、ウミネコに餌やりを楽しんでいる子ども連れの姿も見かけます。

ただし、ウミネコの健康を考えて餌やりはほどほどに。

また、突かれて怪我をしたり、船から落ちたりしないよう十分注意しましょう禁止されてはいないようですが、あくまで自己責任です)。

優雅に風に乗るウミネコは、眺めているだけでも癒されて気分転換になります。

長い船旅の合間に、自由気ままに飛ぶウミネコとのふれあいでリフレッシュしてみてください。

まとめ

佐渡汽船 ときわ丸から見る夜景

佐渡フェリーでの船酔いは、波の高い時期の乗船を避け揺れにくい座席を選ぶなど、事前の準備と乗船中の工夫で十分に予防できます

波の高い日でも、酔い止め薬の効果的な服用や、揺れが強くなる前に眠ってしまうなど、できる対策は豊富です。

今回の記事でご紹介した予防方法を参考に、船酔いを最小限に抑え、万全の状態で佐渡島観光を存分に楽しんでいただければ幸いです。

また、佐渡島を初めて訪れる方は、一人旅向けにまとめた以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

おすすめの観光地やグルメスポット、モデルコースなど、佐渡島の魅力を余すことなく紹介しています。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※情報は、執筆時点のものです。

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