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公務員から公務員への転職は可能

結論から申し上げると、公務員から公務員への転職は可能です。
公務員から準公務員へ転職した実体験をもとに、実際の転職事情について解説します。
また、公務員の転職のうち、専門職の転職事情についても説明していますので、ぜひご覧ください。
この記事が、以下のような皆さまのお役に立てれば幸いです。
- 「公務員から公務員への転職を考えている」
- 「公務員の専門職から転職できるか心配…」
- 「公務員を辞めたいけど、どうしようか迷っている」
公務員の離職率

公務員は、福利厚生が手厚く比較的安定していると言われる職業のため、離職率は低い傾向にあります。
ただ、毎年一定数は定年退職以外の理由での退職者が出ており、若年層の割合も高くなっています。
国家公務員・地方公務員それぞれの離職率をまとめた結果は、以下の表の通りです。
国家公務員(一般職のみ) | 地方公務員(一部事務組合を含む) | |
---|---|---|
定年退職 | 27% | 41% |
普通・自己都合退職 | 48% | 33% |
その他 | 25% | 27% |
若年者 | 21% | 34% |
上記の表からは、以下の2点が分かります。
① 普通・自己都合の退職は、30%~50%弱。
② 若年者の退職は、20%~30%程度。
公務員から公務員の転職者は実際いる

この記事の筆者は、29歳になる年に公務員から準公務員への転職に成功しています。
※なお、公務員から準公務員(県立大学)への転職ですが、採用試験や採用後の待遇等は県に準じているため、便宜上公務員扱いとさせていただいております。
また、国家公務員から地方公務員への転職や、県の職員から市の職員への転職、といったような例もよく耳にします。
公務員から公務員の転職の種類

公務員といっても、通常イメージされることの多い一般職から、専門的な資格等を活かして働く専門職まで、職種ごとに採用枠や仕事内容が異なります。
「一般職間または専門職間の転職」「一般職から専門職への転職」など、同じ公務員の転職でもその事情は大きく異なります。
同じ職種へ転職する
「一般職から一般職・同じ職種の専門職間の転職」の場合は、働く地域や職場の環境は変わりますが、仕事の内容や方法に大幅な変化はありません。
ただ、公務員は部署を超えた人事異動があるため、様々な仕事を経験することになります。
同じ専門職間の転職の場合も、仕事内容に大きな変化はありませんが、所属する機関の役割によって異なる場合があります。
(例:福祉職の場合~都道府県には生活保護の担当課はありませんが、市町村では生活保護のケースワーカーを担当する可能性があります。)
他の職種へ転職する
例えば、「一般職から専門職・専門職から別の職種の専門職へ転職」する場合などです。
正直、あまり多くはない事例です。
実際、専門職(福祉)から専門職(司書)へ転職する際に「そんなことできるの?」と思い調べましたが、参考になる情報がとても少なく心細かった経験があります。
ただし、あまり多くはないとはいえ実際の経験者がおりますので、実現は可能です!
公務員(福祉職)から公務員(司書)への転職経験談

私は大学卒業後、新卒で県の福祉職として採用されました。
病院や障がいのある方の支援施設での業務経験があります。
しばらく勤務後、もう一つ興味があった職種の司書として、別の県の県立大学へ転職しました(29歳のとき)。
福祉職として働きながら、通信制の大学で司書の資格を取得しています。
採用試験の教養科目は、最初の公務員試験で勉強したことを復習するような感じのため、全く初めての方よりは有利かもしれません。
他職種への転職を考えている方へ
仲間が少なくて心細いかもしれませんが、きちんと準備をすれば、別職種への転職も可能です。
働きながら他職種の勉強や情報収集をすることになるので、多少の苦労はあります。
※なお、自治体によっては年齢制限がありますので、募集要綱などをよくご確認ください。
公務員から公務員への転職のメリット、デメリット

公務員から公務員へ転職する際の、メリットとデメリットについては以下の通りです。
メリット

- 新たな環境に身を置くことで、自身がステップアップできる
- より自分に合った環境、職種へ変えることができる
- 仕事の大きな目的やスタンスが変わらない
- 自身の生活状況に対応できる(地元へのUターン・結婚など)
- 公務員間なので、待遇面の心配が少ない
デメリット

- 改めて採用試験を受ける必要がある
- 仕事をしながら採用試験や資格試験の準備をするのが大変
- 環境が変わるので、慣れるまで苦労する(公務員に限らず)
- 転職したことを後悔する可能性もゼロではない
公務員から公務員への転職は、仕事の目的や内容が大きく変わることが少ないため、公務員から民間企業へ転職するよりはメリットが多くあります。
転職を検討している方へ(後悔のない決断を)

転職したいと考えている方には、様々な事情があるかと思います。
- 家庭の事情(結婚・族の介護)、職場での人間関係、ご自身の体調不良等など
- 公務員の仕事が合わない、このまま定年まで働き続けられるだろうか…などの漠然とした不安
転職は、自分の生活と人生を変える大きな決断です。
とにかく後悔のないように、じっくり考えて進みましょう。
勢いだけで決めてしまうと、転職後に「やっぱり前の方が良かった…」という状況になりかねません。
また、ご家庭がある場合は、ご家族ともよくご相談の上で進める必要があります。
まとめ
公務員から公務員への転職は可能です!
現在の職種から、別の職種への転職もできます。
転職をお考えの際は、後悔のないように良く考えた上でご準備ください。
仕事をする時間は、1日の約1/3の時間を占めています。
皆さまが、自分に合った仕事・環境でよりご活躍できるよう祈っております。